marketing vol.1
■生命保険営業職員の個人マーケテイングについての体験的考察
IMC及びAIDCASの活用
これは生命保険営業職員が日々行っている個人的マーケテイングを整理整頓してみることで営業力アップのヒントを掴んでみようとの試みです。
それはマーティングの支援会社や事業会社の販売促進部門が活用しているIMCとAIDCAS(アイドカス)を、営業職員さん個人が実行するマーケテイングとしてアレンジし活用するものです。管理人が30年間、営業職員の挙積指導をするにあたり本とかセミナーで学習し実践に応用してきた内容でもございます。
目的は営業職員に「この活動はどの段階の活動なのか?」「何を目的とした活動であるのか?」「次のステップはどのような活動をすればよいのか?」ということを納得してもらうこと、そして納得することにより活動を継続できモチベーションを維持し続けることです。また無手勝流と経験的知覚だけによる活動から脱却し、活動の根拠を明確にしていくことで営業力をレベルアップすることです。
もちろん営業職員も日々無意識に全ての項目を実践しているのですが、それらをIMCとAIDCASにより整理整頓してみるのも無駄にはならないと思います。
用語の解説
▲統合マーケティングコミュニケーション(Integrated Marketing Communication, IMC)とは?
マーケットと顧客データを踏まえ、ターゲット顧客に対して統合的なメッセージでコンタクトし、納得してもらうトータルマーケティング・システムで、マーケテイング業界で活用されている販売促進方策です。
▲AIDCAS(アイドカス)とは?
Attention、Interest、Desire、Conviction、Action、Satisfactionの頭文字を取ったもので、こちらもマーケテイング業界における伝統的な顧客購買動機分析と、それを活用して販売促進を図るための実践理論として活用されているものです。
マーケットのセグメントを行います。
それは中小企業です。
それは個人顧客を対象として活動している地域となります。
それは職域に向かう途中の一定のエリアを選定します。
対象会社のセグメントを行います。
社員数1名以上~300名程度の会社です。
顧客とコミュニケーションを図るための活動方法のセグメントを行います。
それは原則的に「こんにちは訪問」です。
顧客とコミュニケーションを図るための手段を選択し実行します。
それは資料の提供です。
それは情報冊子の提供です。
それはアンケートの活用です。
それはフロントトーク&プレゼンテーショントークです。
【Ⅱ】営業職員個人によるAIDCAS(アイドカス)のマーケテイング
*Attention(顧客の注目を引き付けます)
営業職員が社長や担当者から注目されるようにする段階です
=覚えてもらう段階の活動です。
○○生命の人なのか、よく来るなぁ、この資料を持ってきた人なのか、などなんでも良いので注目をゲットする段階の活動です。
*Interest(顧客の興味、関心を引くようにします。)
提案テーマと商品をセグメントし、そのテーマと商品に関する資料の提供とフロント
トークを実行します。
(注・テーマに関しての適切な資料が会社に無い場合は、資料は汎用分を活用しトークの内容でカバーします。)
ここで最も大切なのは「提案テーマと商品のセグメント=ワンテーマへの絞りこみ」です。総花的なフロントトークを使うと平凡な話になってしまい顧客の興味を引くことが難かしくなります。
ワンテーマへの絞り込み=ワンテーマセグメントは、他のニード喚起を捨てることになるので勇気が必要ですが、2分~3分の短時間で顧客のInterestを引くには必要不可欠で、ここで失敗してしまう営業職員も多くいます。
フロントトークは冊子を参照ください。
*Desire(顧客の欲求の探り出しと、それを満たしてあげることです)
欲求を持ってもらうようにします。
原則的には提案テーマと商品をセグメント=絞り込んでプレゼンテーションします。
フロントトークと同様に提案テーマのセグメント=絞り込みが必要です。どのテーマをセグメントするかには細心の注意が必要ですし、そのテーマについての知識も必要となります。
ただし最初はAのテーマでプレゼンテーションしていても、顧客の欲求が判明するこ
とによりBのテーマでのプレゼンテーションに変化することもあります。
プレゼンテーションも顧客とのコミュニケーションを図る段階と認識しておくことに
より、成約を焦って失敗したり、説明不足による失敗を避けられます。
せっかくこの段階まで辿り着いたのですから、ここは落ち着いて今日はクロージング
にならなくてもOKとのゆとりのある気持ち、社長様なり担当者とコミュニケーショ
ンを図りたいのです、という雰囲気で展開すると効果が大きいです。
そして顧客の顕在ニーズ、潜在ニーズを的確に把握する、また社長が気付いていないニードを顕在化させてあげることを意識してプレゼンテーションを実行します。
具体的には冊子を参照してください。
*Conviction(顧客の確信)
してきます。提案テーマや商品をチェンジしなければならない場合もありますので、
そのことは頭に入れておかなければなりません。社長のニードと欲求内容により提案テーマと商品の変更が必要な場合は、面談機会を改めて設定しプレゼンテーションすることになります。
生保商品を社長が採用した場合の効用について確信を持ってもらうようにします。顧客とのコミュニケーションが深まることにより、顧客から色々な質問が出てきたり、また現在加入している保険のことについも本当のことを言ってくれる段階となります。既存契約との調整、見直し、支払保険料の調整、加入コースの調整などが必要になる場合もあります。
詳細は冊子を参照してください。
*Action(顧客の行動)
社長から「申込書を出してよ」と云うことはありませんので
「加入していいよ」「申込書にサインするョ」というなんらかなサインや雰囲気が醸し
出されてきますので、細心の注意をはらい見逃さないようにすることが大切です。
気分を害さないよう上手に、自然な形で健康診断や申込書のサインに誘導してあげることが大切です。
*Satisfaction(顧客の満足)
顧客は加入したことで満足を得ます。あなたが熱心に勧めてくれたので入ることにしたんだよ、とか、実は先月からA生命さんの営業職員さんにも勧められていたんだが、あなたの説明の方が解りやすかったし、何回も何回も訪問してくれたので、あなたに加入することにしたんだよ、とか本当のことを教えてくれるようにもなります。営業職員冥利に尽きる時であり、最も嬉しい段階です。営業部長をしている息子の分の保険も作ってみてくれないかい、との嬉しい話がでたり社員の退職金はどうしたもんかねぇ との本音の話をしてくれたりする場合もございます。全ては社長なり担当者とのコミュニケーションが構築できたことの賜物です。
フォロー訪問で顧客満足度を高めることにより追加契約を提案していきます。